大阪市北区の耳鼻咽喉科・アレルギー科

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⑤ 生活指導および薬物治療

⑤ 生活指導および薬物治療

患者さんに対する生活指導として、ストレスや体重減少の回避、水分のまめな摂取、血流を良くする運動や生活を具体的に指導することで、程度の軽い方は改善する場合があります。生活指導では、プライバシーを侵害しないということは非常に重要ですが、精神的な悩み、睡眠時間、仕事面での疲れ、運動の有無、水分を摂取しているかなどもチェックします。特に、低血圧や末梢血液循環が悪い方に対しては、ぬるま湯での足湯や沐浴、ヨガなどの血流を良くする運動を積極的にすすめています。それで改善がない場合や、初めから投薬希望がある場合に、随伴疾患に対する治療を基本目的として薬物治療を行っています。薬物治療には耳管周囲の血流を増やす目的で漢方薬や前述のアデノシン3リン酸(以降ATP、商品名:トリノシンあるいはアデホス顆粒)があり、低血圧症や自律神経失調症の合併例には対症療法として塩酸ミドドリンやトフィソパム、メシル酸ジヒドロエルゴタミンなどを用いています。また、客観的には耳管音響法におけるDuration、TTAGにおける耳管開大圧について検討した結果、耳管開大圧において有意に改善を認め、Durationについても改善傾向を認めました。耳管開放症に影響を与えると考えられる因子の検討では、3kg以上の体重減少があり、BMIが小さいほどATP投与により有意に耳管機能の改善を認め、罹病期間が短く、自覚的重症度が軽症であるほど自覚的改善度は有意に改善しました。以上より、ATP投与により耳管機能、自覚症状ともに改善を認め、ATPは耳管開放症の内服治療として有効であることを当院院長らが証明しました。

  1. 耳管開放症を理解するうえで重要な耳管の働き
  2. 耳管開放症の病態と発症に関与する因子
  3. 耳管開放症とその類縁疾患
  4. 耳管開放症の診断
  5. 生活指導および薬物治療
  6. 処置治療
  7. 手術的治療
    1. 耳管ピン手術
    2. 鼓膜チューブ手術
    3. 耳管鼓膜チューブ挿入術
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