1)急性(化膿性)中耳炎
いろいろな中耳炎がありますが、その中でも頻度が比較的多く、急に生じる鼓膜とその奥(中耳)の炎症が、一般的に中耳炎と言われている急性中耳炎(または急性化膿性中耳炎)です(下の図参照)。
細菌やウイルスが、鼻やのどの奥に感染し、そこから中耳につながる耳管(じかん)を通って中耳に入り、炎症を引き起こします。耳の痛みが強く、聞こえも悪くなり耳がつまる感じを生じます。中耳には膿がたまり、症状が進むと鼓膜が破れて耳から膿が出てくることがあります。乳児では痛みを訴えられないので、機嫌が悪くぐずったりします。鼓膜は図のように赤く腫れ上がります。当院では、抗菌薬の外用や内服さらに耳の処置治療を行います。ただし、耳管機能検査で耳管機能が悪い状態が続くケースは、必要に応じて鼓膜を当院独自の高性能レーザー装置で鼓膜切開し、鼓室内の膿や貯留液を出すことで早期回復が期待できます。