4)良性発作性頭位性めまい症
頭を上下方向などに動かしたり、寝起きや寝返りの動作に伴って数分程度の回転感のあるめまいが一過性におこる病気で、めまい患者の約半数がこれにあたると言われています。重力を感じるために誰でも耳の奥に持っている耳石が何らかの原因ではがれ、回転を感じる三半規管の中に迷い込むことでおこります。治療法は、耳石は内耳で作られては消え、遅くとも1ヶ月で新陳代謝します。したがって、あまり急激に頭を動かさないようにして、めまい止め吐き気止めの薬で対処していれば、遅くとも1ヶ月でめまい症状は自然治癒します。しかしながら、中には頭部運動時の不快なめまい感がなかなか取れない場合があります。その場合には、頭部を臥位や側臥位などの方向に連続的に動かすことにより耳石を元あった場所に戻す「エプリー法」や「レンパート法」というリハビリ治療が行われます。